木は調湿します!の落とし穴
「木は調湿します」よく聞く言葉になります。
ただ、ここには大きな落とし穴があるのはご存じでしょうか??
木には製材方法が二種類あり、一般的によく見るのが「板目」といった木が多いんです。
実は、板目という木の取り方をすると、調湿はしにくいという事なんです。
どんな見た目なのか??というと「タケノコ」のような木目の模様をしたものです。
この絵でいうと右の絵が板目材になります。
この板目材ってどのようなところに使われているかと言いますと「酒樽」や「醤油樽」など、水を貯蔵したようなところに使用されることが多いです。
ですので、この場合、水は通さない仕組みになっていて、内装材で板目を使っても、たとえ「木」だとしても調湿はほとんどしないという事になります。
ですので、「木は調湿します」と聞いた場合には「板目ですか?」って聞くことをおすすめします。
板目だった場合、内装材に使用するより、外壁の板とか水をはじきたいようなところに使用するのが良いでしょう。
では、どんな木を使うの?
どんな木を内装材に使えば調湿するの?
という事になってくるかと思いますが、答えは「自然乾燥された柾目材」を使うという事になります。
柾目材は、先ほどの絵で言うと左側です。
縦に線がまっすぐ通った木の木目です。
木は、顕微鏡で見るとストローの様になっていて、上から水を掛ければ水を通す。
つまり、調湿します。
ですが、ストロー上の木に、横から水をかけても水は通しません。
つまり、これが板目になります。という事は、板目の内装材で調湿効果というよりかは、柾目材の自然乾燥の場合調湿する。という事になります。
木は立っている時に上下にしか水が移動できません。
切り方の違いで調湿するかどうかが変わってきますから、そこは確認しておくことをおすすめします。
「その木は板目ですか?」これは聞いておいてください。
実はあまり知られていない「木の家」の落とし穴です。