木の家(○○産は良いに決まっている?)
木の家について。
前回は使う木や木の取り方によっても使用する場所や用途が変わる。
そんなお話をしてきました。
今回は「地産地消」について。
よく住宅雑誌なんかを見ると「○○産の木を贅沢に使用しています。」などと書かれているのをよく見ます。
その地域で育った木を使用すれば、「その地域の気候になじんでいるからいいんですよ」そんなことが書いてあります。
自分たちが住んでいる近畿地方は、わりと温暖な地域で湿気も多いような地域になります。
木は暖かければ早く育ち、生産効率も上がりどんどん出荷できるでしょう。
ただ、その反面暖かいところで育った木は、木に含まれる細胞も少なくなります。
暖かい地域で育った木は、年輪の隙間が広くなる。
早く育った分年輪が広くなるという見た目だけならまだいいでしょうが、そうではありません。
木の持っている抗菌効果や消臭効果なども少なくなるわけです。
育つ地域によって含まれる成分の量までも変わるという事であれば、お客様にとってはメリットとしては少なくなるでしょう。
「○○産のものだからいいに決まっている。」ということは、必ずしもいい物と確証できるものではないと自分は思います。
なぜそこで育った木がいいのか?
それにしっかりとした理由がない場合、「名前」にお金を支払うようなものです。
そうならないためにも、「その地域で育つと良い。」こうイメージだけで考えるのではなく、なぜいいのか?しっかりと理解してから使用するようにしましょう。
場所や産地に縛られると間違えます。
作る人や方法で良い物かどうかは大きく変わりますからね。