スーパーの裏側6
何なんおばちゃん?なんか知ってるん?
「あの公園には出るって噂があるから。夫婦の霊やろ?」
「ほら、公園の前のスーパーあるやろ?スーパーの裏の道路で竹藪のとこあるやろ?あそこの道路で昔結納まで済んだ夫婦が事故で亡くなったんよ。かわいそうになぁ。その霊があの公園には出るって噂なんよ。」
「おばちゃんそういえば夜下にゴミほりに行った時に白い女の人見たんや。なんかおかしいと思っててん。」
その日は友達の家で泊まらせてもらう事に。
なかなか眠れずその映像が頭から離れません。
天井を見上げるとあの女性がいました。
その日から友達のおばちゃんがお経を唱えてくれました。
一週間後、地元の友達にそのことを話すと全く信じません。
「じゃあその公園行ってみようぜ。」
一人の友達が言います。
「分かった。じゃあ行ってみよう。」
あの公園の出来事が嘘じゃないってことを分かってほしかったからです。
階段を三段のぼります。
「何もいないじゃないか。やっぱり嘘だよ。」
すると、階段を上がった時に正面に散歩している男性だ見えていました。
「帰ろうぜ。」
友達が帰ろうとした瞬間。
あの声が聞こえてきたわけです。
「フフフっ」
友達の一人が叫びます。
「えっ!なんだよこの声!」
地元の友達にもその声がはっきりと聞こえていたんです。
さっきまで入り口付近にいたはずの男性が、500メートルはある池の反対側を歩いています。
走っても振り返る瞬間にその距離を移動するのは不可能です。
一気にその場から逃げ出しました。
やっぱり自分たちが見たのは現実だったんだ。
そう思いました。
その日からおばちゃんが毎日お経を唱えてくれて。
しばらくすると、何事もなく過ごすことができるようになりました。
もしかしたらあの霊は喧嘩していたカップルに伝えたかったのかもしれません。
憎しみとかそういうのではなかったのかと思いました。
ただ、喧嘩していたカップルに生きていることの大切さを伝えたかったのかもしれないですね。
終わり