スーパーの裏側4
「フフフっ」
今度は自分の耳にもはっきりとその声が聞こえたわけです。
まぎれもなく友達の彼女の声ではありません。
だんだんとその声は近くなっているようにも聞こえます。
「フフフっ」
「フフフっ」
すると友達が「ギャーーーーーーっ」
地べたに尻もちをついて指をさしています。
自分「どうしたんや!!」
友達「おっっお前っ!見えないのかよ!あれ!あれ見てみろよあれっ!!」
草むらを指さしています。
草むらには、木々が立ち並んでいて外灯のかすかな光が反射しています。
それを見た途端。
背筋がピン!
と凍りました・・・
確かにこの目ではっきりと見えたわけです。
そこには真っ白な結婚式の和装の姿にみをまとった女性が立っていて、こっちをジッと見て不気味な笑みを浮かべて立っています。
その瞬間自分は動けなくなりその場で腰を抜かしてしまいました!
このままではやばい。
友達カップルは「ギャーーーー」といってその場から走り去っていきました。
でも自分は動けません。
その女性から目をそらそうとしますが、ずっと引き寄せられていくような感じがします。
全身凍りついて、目がそらせないわけです。
その場からは動けません。
するとまたあの声が「フフフっ」「フフフっ」
和装の女性がこっちをジリっと見つめ不気味な笑みを浮かべて手招きしているではありませんか。
一瞬気が失いそうになりました。
ずっとその場から動けず意識がもうろうとしています。
何か吸い込まれそうな感じすらします。
するとどこかから声が、「何やってんねん!こんなとこいてたらあかんやろ!早くいくぞ!」
次の瞬間!
固まった体がすっとほどけました。
友達が戻ってきて僕の背中を強くたたいたのです。
「早く立って!ここにいたら危ない!」
連れられて走って逃げます。
走っている最中もあの声は聞こえます。
「フフフっ」
「フフフっ」
公園を出て車の陰に隠れます。
すると、ピタッと声は消えました。。
なんだったんでしょう。でも確かにこの目で見えました。
友達の彼女はずっと泣いています。
「私たちが夜中にあんなとこにいたからきっと怒ったんだわ。」
すると友達が「あんなのたまたま木の陰が揺れていてそう見えただけだよ。
時間がたってもう一度見に行けばいいよ。」
「おいやめろよ」
自分はあの女性が何かこっちを見て訴えているようにも見えました。
そして友達カップルに伝えます。
自分「あの人何か伝えたいんじゃないかな?そう見えたんやけど。」
友達「じゃあもう一回見に行くか?何か俺たちが悪いことしたなら誤ればとりつかれないだろ?」
友達彼女「やめてよ。私絶対に行かないから!」
結局もう一度あの恐怖の公園に戻ることになりました。
つづく